大震災から2ヶ月が経過し、復興の兆しが少しずつですが、報道されています。1日の早い復興が望まれます。さて、当院からもなにか支援ができないかと、震災発生直後から考えていました。募金もしましたが、僕らならではのことはないかと考えついたのは医療機器の寄付でした。当院は開院4年が経過しましたが、当初使っていて使わなくなったものが幾つかあります。レントゲンをぶら下げて後ろから光をあてるもの(シャーカステンといいます)、救急カート、レントゲンのフィルム、紙カルテのフォルダー、紙カルテの番号用の札、番号用札に貼る番号シール、防火用カーテンなど数点がもしかしたら被災した医療機関の役に立てるかもと思いました。まずは宮城県の医師会に電話をしてみました。ところが宮城県医師会では支援物資の受付をしていないとのことでしたので、今度は岩手県医師会に電話をしてみました。すると、岩手県医師会ではこころよく物資を受け取っていただけるとのお返事をいただけましたので、早速荷物をまとめて贈ろうとしたのが、先月末でした。しかし、運送会社に問い合わせると、その大きさのものは、岩手県ではまだ個別配送を行っていないので、営業所預りになり受取人に取りに来てもらわなければならないとのお返事でした。支援物資を送っておきながら、相手の手数をかけるわけにはいかないと、それであればいっそのこと我々で運ぼうということになりました。秋田までの飛行機を手配し、そこからはレンタカーをかりて運ぼうと準備をしていたときに、放射線技師さんが「先生、このシャーカステン60Hz用って書いてありますよ」と言ってきました。そういえば、東日本はこちらとは周波数が違うのだということに気づき、早速、業者に問い合わせたところ、そのままでは使えないとのことでした。周波数の変換器をつければ使用は可能とのことでしたが、蛍光灯1本に1個付けなければならず、10本ぐらいありましたので、それを付けたら新品を買うより高くなってしまうではありませんか。仕方なく、シャーカステンを送ることは見合わせました。そうすると、大きさの関係で、運送会社が送り先まで届けることができるとのことでしたので、結局、運送会社に頼んで届けてもらうことにしました。そしてようやく連休明けに無事、物資が岩手県医師会に届いたようです。じゃまにならなければいいのになぁと思いながら、もし不要なら、着払いで送り返してくださいとお願いしておきました。少しでも岩手県の医療関係者の皆さんにお役に立てればと思います。その時一緒に送った手紙もアップしておきます。
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